いちょうの周りで

everyday life , walking and low mountaineering

満願

米澤穂信は初。題名は頭にあって、黒牢城の直木賞受賞を知って読んでみる。発想、構成と展開、特別なものではなく、日常に潜んでいるテーマで普通の人が繰りひろげる内容だが、思いつかない。良い意味で機械的ともいえる。文章も読みやすい。驚いた。浮かばれない、という人物像を映し出す。感想は恐怖や畏怖だ。夜警、死人宿、柘榴、万灯、関守、満願の6編。山本周五郎賞。自慢ではないが関守は途中で結末が想像できた。