いちょうの周りで

everyday life , walking and low mountaineering

三屋清左衛門残実録

あらためて読み返す。清左衛門の隠居したのは50代前半、10年異なるが感じるところは変わらない。それにしても藤沢周平は勤めていた時期もあるが、作家として自立していたはずであるが、勤め人(三屋清左衛門は用心)の心情を的確にとらえている。

「隠居をすることを、清左衛門は世の中から一歩しりぞくだけだと軽く考えていた節がある。ところが実際には、隠居はそれまでの清左衛門の生き方、ひらたく言えば暮らしと習慣のすべてを変えることだったのである。」~本文より